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渡辺岳夫(1933~1989)

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渡辺 岳夫(わたなべ たけお)

作曲家
1933年(昭和8年)〜1989(平成元年)

1933年(昭和8年)、作曲家・渡辺浦人の長男として現在の東京都練馬区に生まれる。幼少期から音楽に親しむが、作曲家にはなろうと思わず、武蔵高校を経て武蔵大学の経済学部に入学。在学中は父の助手を務める傍ら、ジャズバンドでドラムを叩いたり、学生演劇に熱中したりしていた。芝居が好きで、卒業したらドラマの演出家になりたいと考えるようになる。その一方、世界民族音楽会議の代表の一人として渡欧を経験。また、この頃日本に入ってきたデイブ・ブルーベックのジャズに衝撃を受け、音楽の仕事にも興味を持ち始める。大学卒業後にフランス・パリへ留学し、スコラ・カントルム音楽院で2年間クラシックを学ぶ。帰国後にラジオ東京(現在のTBSホールディングス)へ入社。演出部でテレビドラマの制作をするうちに音楽に対する想いが強くなり、同社を退社して音楽家に転身。父の手伝いをしながら劇伴音楽の勉強をし、1958年(昭和33年)にはニッポン放送のラジオドラマ『宇宙人類ノバ』の音楽を担当した。1960年(昭和35年)、フジテレビの『三太物語』で初めてテレビドラマの音楽を担当。1964年(昭和39年)には『0戦はやと』で初めてテレビアニメの音楽も担当し、以降様々なジャンルの作曲を手がけた。特に時代劇や現代劇においては、それまで使われる事のなかったチェンバロなどの楽器を多用し、クラシック音楽をベースとした独特なメロディラインで構成された曲を数多く作曲した。また、アニメ作品の主題歌・BGMの分野では、『巨人の星』、『アタックNo.1』、『天才バカボン』、『キューティーハニー』、『アルプスの少女ハイジ』、『魔女っ子メグちゃん』、『フランダースの犬』、『キャンディ・キャンディ』、『あらいぐまラスカル』、『機動戦士ガンダム』等の日本アニメ史上に残るヒット作品の音楽を手掛け、楽曲もヒットした。一方で、『サラブレッド・マーチ』のような、元々は会議用に依頼され作曲したものや、舞台作品のBGMも数多く作曲したほか、作詞も数多く手がけ、映画主題歌『緋牡丹博徒』(1968年)は主演の藤純子人気も相まって大ヒットした。晩年まで精力的な創作活動を行っていたが、1989年(平成元年)6月2日に腎不全のため死去。享年56。


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昭和のテレビ黄金時代に主題歌と劇音楽を数多く手がけた渡辺岳夫。その作品数は夥しい数にのぼり、『巨人の星』『アタックNo.1』『天才バカボン』『キューティーハニー』『アルプスの少女ハイジ』『フランダースの犬』『キャンディ・キャンディ』『機動戦士ガンダム』、『新選組血風録』『子連れ狼』『非情のライセンス』『白い巨塔』『俺はあばれはっちゃく』と、代表作ですら挙げれば枚挙に暇がない。クラシックをベースとし、弦楽器を多用した独特なメロディラインは「ナベタケ節」と呼ばれたが、作曲する際には必ず作品の脚本を読み、作品のイメージを把握した上で制作するという信条も持ち合わせていた。だからこそ、彼の紡ぐ旋律は作品の人気と併せてお茶の間に愛されたのだろう。膨大な仕事量を成し遂げ、昭和の終わりとともに世を去った渡辺岳夫の墓は、東京都東村山市の小平霊園にある。個性的な墓には「渡邊家」とあり、左側に墓誌が建つ。なお、同墓には父で作曲家の渡辺浦人、妹で演出家の渡辺浩子も納骨されている。

by oku-taka | 2025-02-16 21:06 | 音楽家 | Comments(0)