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福永令三(1928~2012)

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福永 令三(ふくなが れいぞう)

児童文学者
1928年(昭和3年)〜2012年(平成24年)

1928年(昭和3年)、愛知県名古屋市に生まれる。名古屋市立東白壁小学校、愛知県立明倫中学校、第二早稲田高等学院を経て、早稲田大学第一文学部国文科を卒業。大学卒業後は文筆生活に入り、純文学、児童文学、ミステリなどジャンルを問わず様々な文学賞に応募をし続けた。1956年(昭和31年)、『赤い鴉』で文藝春秋の第9回オール新人杯を受賞。1961年(昭和36年)、『偉大なるジャロ:ライオン物語』がNHKラジオ「こどもの時間」で1か月放送される。また、同作で第3回サンデー毎日小説賞の佳作に入選した。1962年(昭和37年)、『真鯉」』がNHK懸賞小説に当選。1963年(昭和38年)、『夕焼色の朱文錦』が第5回サンデー毎日小説賞の佳作となる。同年、『十二色のクレヨン』がモービル児童文学賞特選となる。同作は『赤馬物語』として全国小・中学校へ配布され、図書館協会選定図書となった。1964年(昭和39年)、『クレヨン王国の十二か月』で第5回講談社児童文学新人賞を受賞。同年、『ユカちゃんと一郎君』が毎日小学生新聞連載小説に当選。1965年(昭和40年)、『賭博師』で読売新聞短編小説賞を受賞。同年、『明日君と今日子ちゃん』が毎日中学生新聞連載小説に当選。1967年(昭和42年)、『家路』が第5回文芸賞佳作となる。1968年(昭和43年)、小学生対象の学習塾を開く。1980年(昭和55年)、講談社より青い鳥文庫が発売されることとなり、第1回配本に『クレヨン王国の十二か月』がラインナップされた。これにより同作が人気となり、以降『クレヨン王国』シリーズとして30冊を超える続編を執筆。500万部を超すロングセラーとなった。1997年(平成9年)には、シリーズのうち数冊を原作として『夢のクレヨン王国』というタイトルでテレビアニメ化もされた。2004年(平成16年)、日本児童文芸家協会から文化功労賞を受けた。2012年(平成24年)11月19日午後11時49分、誤嚥性肺炎のため静岡県熱海市の病院で死去。享年83。


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『クレヨン王国』シリーズで知られる福永令三。初版の刊行から20年後に突如として人気になり、その後発表された一連のシリーズ物は500万部を超すロングセラーとなった。平成にはテレビ朝日系でアニメ化もされ、主人公であるクレヨン王国のシルバー王女がお供のアラエッサとストンストンと旅する内容は現在も根強い人気を持つ。生前「大人が大きな子どもであるように、子どもは小さな大人である」との言葉を遺した福永令三の墓は、静岡県駿東郡の冨士霊園「文學者之墓」にある。ここには、名前・生没年・代表作『クレヨン王国の十二か月』が刻まれている

by oku-taka | 2023-10-09 01:10 | 文学者 | Comments(0)