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太宰久雄(1923~1998)

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太宰 久雄(だざい ひさお)

俳優
1923年(大正12年)〜1998年(平成10年)

1923年(大正12年)、東京市浅草区(現在の東京都台東区浅草)に生まれる。中学時代、軍事教練で機関銃を間近で撃たれた影響により耳が少々悪くなる。それ以来声が他人より一オクターブ高くなってしまい、それがコンプレックスとなる。昭和第一商業学校(現在の昭和第一高等学校)を経て日本大学商学部を中退後、実家の海苔問屋(浅草の海苔問屋「佐野屋」)を手伝った時期もあり、いずれは家業を継ぐつもりであったが、東京大空襲で店が全焼。戦後間もない1946年(昭和21年)、生活の道を求めてNHK東京放送劇団に入団。独特の高い声を活かしてラジオの声優として活躍し、『向う三軒両隣り』『日曜娯楽版』などに出演。この頃に三崎千恵子など、後の『男はつらいよ』シリーズで共演する人たちと知り合う。役者としてステップアップするため、1955年(昭和30年)フリーになる。しかし、フリーになってから数年間は試行錯誤の時代を送り、一時は肩書きを「コメディアン」としていた。その後、黎明期であったテレビで活躍する一方、映画にも進出。1965年(昭和40年)、フランク・シナトラ監督・主演の日米合作映画『勇者のみ』での演技が高く評価される。1966年(昭和41年)には渥美清演じるドラマ『泣いてたまるか』に出演し、掛け合いの面白さが注目される。1967年(昭和42年)、映画『愛の讃歌』への出演をきっかけに山田洋次監督と出会う。それが縁で、1969年(昭和44年)に『男はつらいよ』の「とらや」(第40作以降は「くるまや」)の裏で印刷工場を営む、気は短く一言多いがどこか憎めない『タコ社長』の役で出演。渥美演じる寅次郎との掛け合いのシーンは、映画館やお茶の間を爆笑の渦に巻き込み、シリーズ48作に出演した。タコ社長として1977年(昭和52年)には、ニッポン放送で『タコ社長のマンモス歌謡ワイド』という番組を持って放送していた時期があった。また、『男はつらいよ』以降山田洋次作品常連として数々の作品にも出演している。プライベートでは1970年(昭和45年)に妻で女優の小野舜子を癌で亡くし、息子達のために家事一切を受け持っていた。しかし、息子が事故死。撮影所に家庭のプライベートな事は持ち込まない主義のため、息子を亡くした事を周囲には一切言わなかったが、大声で笑わなければいけないシーンでは堪えきれずに泣き崩れてしまった。その後、三崎千恵子の紹介で知り合った雅子と再婚。1987年(昭和62年)頃からは仕事上のストレスによる飲み過ぎから糖尿病との闘病が続いたため、『男はつらいよ』での出番が少なくなり、メディアの露出も控え気味だった。1996年(平成8年)7月、糖尿病による視力障害の検査で病院に訪れた際に癌が見つかり告知された。入院中だった同年8月、渥美清が逝去。8月13日に松竹大船撮影所で開かれた「寅さんとのお別れの会」に出席した後は見舞いも断っていたという。1998年(平成10年)11月20日、胃癌のため東京大学医学部附属病院分院で死去。享年75。『葬式無用。弔問供物辞すること。生者は死者のため煩わさるべからず。平成9年2月26日 太宰久雄』という妻宛の遺言と共に、その死が公表されたのは10日後であった。三崎千恵子に「このまま伏せておくのはどうかしら」と言われた妻の雅子が松竹に相談してのことだった。この遺言は、公表翌日の朝日新聞「天声人語」などで取り上げられ、死のあり方について一石を投じた。


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映画『男はつらいよ』シリーズの桂梅太郎、通称「タコ社長」役で知られる太宰久雄。独特な風貌と甲高い声、デリカシーのない一言で寅さんを怒らせ、そこから喧嘩に発展するあのお約束のシーンは多くの人を爆笑させた。達者なコメディアンヌっぷりを見せたが、実際はシャイな性格で、私生活では妻や子供を亡くすなど、大変な苦労人でもあった。太宰久雄の墓は、東京都台東区の西福寺墓地にある。墓には「先祖代々之墓 太宰」とあり、墓誌はない。

Commented by 掃苔趣味 at 2023-10-07 20:56 x
太宰久雄の墓石は別のものだと思います。壁際ではなく、少し中程にありました。こちらより大きな墓石で、側面に実家の海苔問屋の佐野屋と刻まれ、裏面に父久吉の建之とありました。また塔婆が建てられており、久雄と思われる戒名が刻まれています。どちらにせよ墓誌は存在しません。この墓石はおそらく分家なのか親戚のものだと思われます。
Commented by oku-taka at 2024-02-11 00:45
> 掃苔趣味さん
ご指摘いただきました件についてですが、再訪した結果、墓石の側面に佐野屋と父・久吉の名が刻まれていること、同じ墓域に「太宰家」が他に見当たらなかったことから、こちらの墓が太宰久雄の墓で間違いないかと存じます。
by oku-taka | 2023-05-07 19:15 | 俳優・女優 | Comments(2)