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鈴木登紀子(1924~2020)

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鈴木 登紀子(すずき ときこ)

料理研究家
1924年(大正13年)〜2020年(令和2年)

1924年(大正13年)、青森県八戸市に生まれる。料理上手の母を手伝う傍ら、出来た料理を運んだり、味見させてもらったりしているうちに、料理の基本を身につける。1939年(昭和14年)、青森県立八戸高等女学校を卒業。日東化学工業に就職し、庶務課に配属される。1947年(昭和22年)、サラリーマンと結婚し、東京に引っ越す。出産後、近所で料理の腕前が評判になり、自宅で料理教室を開催。これがきっかけとなり、1970年(昭和45年)にNHKの『きょうの料理』に初出演。46歳で料理研究家としてデビューした。以降、同番組には43年にわたって出演。また、1979年(昭和54年)から一年間、日本テレビ『キユーピー3分クッキング』へ隔週土曜日に出演するようになり、講師として知られるようになる。以後、和食の第一人者として、料理のみならず行儀作法もきびしく、ときにユーモアたっぷりに伝え、後年は「ばぁば」の愛称で幅広い世代に親しまれた。2006年(平成18年)、TBS『明石家さんちゃんねる』に出演。「さしめし」「さんま・ばぁばのおいしい時間よ」というコーナーを担当し、明石家さんまと軽妙なやりとりを繰り広げた。2007年(平成19年)、『エラいところに嫁いでしまった!』で「料理研究家・鈴本登紀子」としてドラマ初出演を果たす。2011年(平成23年)、NHK『あさイチ』内の料理コーナー「あさイチごはん」の講師役として不定期出演。2013年(平成25年)、日本放送協会文化賞を受賞。晩年もテレビ番組への出演や吉祥寺の自宅で料理教室を開くなど現役であったが、87歳のときに大腸癌、89歳で肝臓癌が発覚。91歳のときには心筋梗塞を患った。こうした度重なる病から、自宅にある踏み台を毎日30~50回昇降して体を鍛えたり、減塩を心がけた食生活で健康を保っていた。2019年(令和元年)3月まで料理教室を行っていたが、2020年(令和2年)12月に体調を崩し、同月28日、肝細胞がんのため東京都内の自宅で死去。享年96。


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料理研究家として生涯現役を貫き、「ばぁば」の愛称で親しまれた鈴木登紀子。本格的な懐石料理から簡単な総菜まで、手がけた料理は1500以上に上る。料理のみならず行儀作法も伝え、時に厳しく、時にユーモラスたっぷりに指導した。特に晩年は、『きょうの料理』での後藤繁榮アナウンサーや、明石家さんまとの軽妙なやりとりが人気を博した。「料理は心」という哲学を多くの人に伝え続けた鈴木登紀子の墓は、東京都文京区の光源寺にある。洋型の墓には、にんじんとカブの絵とともに「倶会一処 鈴木家」とあり、背面に墓誌が刻む。戒名は「愛峰院恵饌登喜大姉」。

by oku-taka | 2023-01-14 00:56 | 衣・食・住 関係者 | Comments(0)