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横矢勲(1903~1986)

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横矢 勲(よこや いさお)

実業家
1903年(明治36年)〜1986年(昭和61年)

1903年(明治36年)、和歌山県に生まれる。尋常高等小学校卒業後、大阪の呉服店で丁稚奉公。1925年(大正14年)、医療品問屋の藤本真次商店(現在のピップ)に入社。1953年(昭和28年)に専務、1969年(昭和44年)に社長を経て、1975年(昭和50年)から会長に就任。1972年(昭和47年)、家庭用磁気絆創膏「ピップエレキバン」を発売。しかし、社員が薬局を回って店頭に置いてもらっても、売れ残って返品と納品を繰り返す日々が続き、全くといっていいほど売れなかった。そこで、1979年(昭和54年)に同商品のテレビCMに自ら出演。タレントの藤村俊二が「会長、どうぞ」と声をかけ、横矢が「ピップエレキバン!」と答えるCMは話題となり、後に組んだ女優・樹木希林とのコミカルな動きが人気に拍車をかけて知名度が上がり、売れ行きが爆発的に伸びた。 また、CM中で樹木が横矢の横で喋ったセリフ「この、しぶとさが、会社を繁栄させるワケですね」が当時の流行語となった。1981年(昭和56年)、その年にユーモアを振りまき、楽しい明るい話題を提供してくれた人に贈られる「ゆうもあ大賞」を受賞した。 「ピップエレキバン」のヒットで同社を年商240億円から740億円の優良会社にのし上げ、横矢もTV番組などにも出演して、ピップエレキバンと伴に人気を博していたが、1986年(昭和61年)4月25日、死去。享年82。


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個性的なCMで知られる商品「ピップエレキバン」。この商品で年商240億円から740億円の会社へと成長させたのが、当時「ピップフジモト」の会長を務めていた横矢勲である。CMには自ら出演し、女優・樹木希林とのコミカルなやり取りでお茶の間にも愛された。今や夢グループやリーブ21など、自社のCMに出演する社長は珍しくもなくなった時代。その元祖ともいうべき横矢勲の墓は、東京都府中市の多磨霊園にある。墓には「横矢家之墓」とあり、左側に墓誌が建つ。戒名は、「薬王院殿楽翁厳勲大居士」。

by oku-taka | 2022-10-15 11:58 | 経済・技術者 | Comments(0)