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神山繁(1929~2017)

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神山 繁(こうやま しげる)

俳優
1929年(昭和4年)~2017年(平成19年)


1929年(昭和4年)、広島県呉市に生まれる。海軍大佐の神山徳平を父に持ち、自身も海軍経理学校に入学。第38期として1945年(昭和20年)に卒業するも、終戦。戦後は、山王ホテル勤務、進駐軍の通訳、航空会社勤務などを経て、1952年(昭和27年)文学座に演出部研究生として入座。演出助手をつとめた後に俳優に転じる。1953(昭和28年)、『にごりえ』(今井正監督)でスクリーンデビュー。以後、日活アクション映画の悪役やクールで権力志向型の現代人といった役どころで活躍。特に『日本のいちばん長い日』(岡本喜八監督)や『華麗なる一族』(山本薩夫監督)などで見せた演技では高い評価を得た。テレビでは、1962年(昭和37年)の『おはなはん一代記』(NHK)で速水中尉役を皮切りに、大河ドラマに9作品(『太閤記』、『樅ノ木は残った』、『黄金の日日』、『獅子の時代』、『おんな太閤記』、『独眼竜正宗』、『翔ぶが如く』、『葵 徳川三代』、『天地人』)に出演。1965年(昭和40年)には、警備会社を舞台としたドラマで最高視聴率40%を超えたTBS系連続ドラマ『ザ・ガードマン』に出演。主演の宇津井健が演じるキャップこと高倉隊長の警視庁時代からの盟友の榊隊員を演じた。また、サントリーウイスキーのCMにも長く出演し、お茶の間にも親しまれた。プライベートでは、1956年(昭和31年)に文学座で共演していた女優の文野朋子と結婚。1963年(昭和38年)、芥川比呂志、小池朝雄、高木均、仲谷昇、岸田今日子らとともに同座を脱退し、劇作家・福田恆存を代表とする現代演劇協会・劇団雲を結成する。『夏の夜の夢』『リア王』『コリオレイナス』『テムペスト』などのシェイクスピア劇や、遠藤周作の『黄金の国』、『罪と罰』『スカパンの悪だくみ』などの舞台で活躍するが、1975年(昭和50年)に芥川と福田との対立が決定的になると、芥川と行動を共にし、雲(現代演劇協会)を脱退して演劇集団 円の結成に参加した。円では、『ペリクリーズ』『から騒ぎ』などに出演し、『ママに捧げる鎮魂歌』『山の巨人たち』『ほんとうのハウンド警部』では演出を務めた。1987年(昭和62年)、文野が公演中で倒れ死別。以後はしばらく仕事から離れていたが、1989年(平成元年)英語力を買われ、映画『ブラック・レイン』(リドリー・スコット監督)に高倉健演じる刑事の上司の大橋刑事部長役で出演した。1990年(平成2年)、仕事で訪れていた京都で現在の妻である一般人女性と知り合い、1992年(平成4年)に再婚。これを契機に京都府右京区へ移住した。1991年(平成3年)、演劇集団 円を退団。以降、映画『寒椿』(降旗康男監督)、『四十七人の刺客』(市川崑監督)、『沈まぬ太陽』(若松節郎監督)、『踊る大捜査線』(本広克行監督)シリーズでの吉田副総監役など、映画・ドラマと多数出演。2000年(平成12年)には自立したお年寄りたちが支え合って暮らすグループホームを描いた作品「ホーム・スイートホーム」(栗山富夫監督)に痴呆症状が現れ始めた元オペラ歌手の父親役で主演。晩年まで精力的に活動を続けていたが、2016年(平成28年)2月に間質性肺炎を発症し、1か月半入院。退院後は京都の自宅で療養を続けていた。2017年(平成29年)元旦には新年の挨拶を関係者に交わすほど元気であったが、3日に容体が急変。同日、夫人に看取られ京都市の自宅で死去。享年87。


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海軍経理学校を卒業したエリートから、俳優に転向という異色の経歴を持つ名脇役・神山繁。知的な二枚目と重厚な演技を武器に、高級官僚や一流企業の役員、またはニヒルな悪役といった癖のある役所を多く演じた。特に『ザ・ガードマン』や山本薩夫監督作品で見せた演技は、冷徹な男ながらも威厳が高く、気品さが漂う実に味わい深いものだった。生前「たまに思い出してくれればいい。亡くなったら、ただのカルシウムだよ」と話し、「葬式無用、戒名不要」という神山流の美学を家族に遺した神山繁。米寿を目前に旅立った名バイプレイヤーの墓は、東京都府中市の多磨霊園にある。墓には「神山家之墓」とあり、右横に墓誌が建つ。

Commented by ペルサイユ at 2025-07-06 13:46
神山繁さん、海軍出身だけあって参謀役とか悪役フィクサーなど、善役悪役両方こなす俳優で、特に参謀軍師役等、お似合いでしたよね。大河ドラマ伊達政宗の遠藤元信が印象に残ります。同世代には仲谷昇さん、田村高廣さん、佐藤慶さんがいて、皆さま、たとえ脇役に回っていても主役を凌ぐどころか画面を食ってしまいかねない実力派の俳優さんばかりでしたよね。
神山繁さんの自費出版された著作が入手できないか調べています。表装に拘らない本でも良いから再販して欲しいものです。
ところで、著名人の方のお墓にお詳しそうですが、俳優の佐藤慶さんのお墓って、どこにあるかご存知ですか?広島の友人達が彼のファンで、(福島の会津若松とか都内とかなら、いつか静かにお参りしたい。)と申しております。ご存知なら是非ご教示願えましたら幸いです。
Commented by oku-taka at 2025-07-08 10:16
> ペルサイユさん
ご訪問いただきありがとうございます。
後年は柔和な役も多かったですが、やはり神山繁といったらニヒルかつ怪しさ満載の役どころが似合ってましたね。『ザ・ガードマン』はもとより、山本薩夫監督作品で見せた一連の演技は深く印象に残ってます。
さて、ご質問いただきました佐藤慶の墓所なんですが、私も探している役者の一人でありまして、現状のところ場所は不明なんです…お役に立たず申し訳ございません。
by oku-taka | 2019-08-25 22:00 | 俳優・女優 | Comments(2)