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四代目・江戸家猫八(1949~2016)

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四代目・江戸家 猫八(えどや ねこはち)


動物鳴きまね芸人
1949年(昭和24年)~2016年(平成28年)


1949年(昭和24年)、三代目・江戸家猫八の長男として東京都中央区に生まれる。本名は、岡田 八郎。幼少期、テレビで活躍する父を見て芸能界に憧れを抱くようになり、父の後を継ぐことを決意。1959年(昭和34年)、江戸家小猫の名で芸能界デビュー。1968年(昭和43年)、玉川学園高等部を卒業し、正式に三代目・江戸家猫八に弟子入り。ウグイスやコオロギのものまねといった伝統芸の修業を積む。また、「芸は盗め」という父の教えにより、上野動物園などに通ってニワトリの鳴き声などを習得した。1972年(昭和47年)、落語協会に加入し、寄席デビューを果たす。並行してテレビタレントとしても精力的に活躍し、特に1991年(平成2年)から2001年(平成13年)9月まで、テレビ東京のテレビゲーム紹介番組『Theゲームパワー』から後継番組を含めて約10年半にわたり司会を務めた。その一方、講演などを通じて野生の生物や自然の保護活動にも積極的に取り組み、生物多様性の普及に向けて環境省が発足させた「地球いきもの応援団」の一員としても活動した。2004年(平成16年)、文化庁芸術祭賞優秀賞を受賞。2009年(平成21年)、四代目・江戸家猫八を襲名。後に襲名について、生前の先代から「俺が88歳になったらお前に猫八をやる。俺は八十八(やそはち)を名乗るから」と言われ、先代が存命ならば88歳を迎えていて自らも還暦を迎えることから襲名を決意した旨を明かしている。2011年(平成23年)には、そのうち小猫の名前で舞台修行をしていた長男が、自身の初名である『江戸家小猫』の二代目を襲名した。2016年(平成28年)1月末、せきが出たので肺炎かと思い病院で診察を受けたところ、進行性胃がんと宣告。「できる限り仕事を続けたい」という強い意向で、抗がん剤など延命療法はせず、3月8日に放送された『徹子の部屋』に長男の二代目・江戸家小猫とともに出演したのが最後の仕事となった。同年3月21日、進行性胃がんのため死去。享年66。


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2016年、まだまだ肌寒い日が続いた3月末、思いもよらぬ訃報が飛び込んできた。ネットニュースの「江戸家猫八さん死去」の文字に、なぜ今頃先代の訃報が?と思ってしまったくらい、当代の猫八が亡くなったということがピンとこなかった。あまりに早すぎる死、病気を患っていることも知らなかっただけに訃報が信じられなかった。突然の死から半年後、歴代の猫八が眠る東京都豊島区の雑司ケ谷霊園を訪れた。綺麗な花が供えられた墓の側面には「岡田八郎 行年六十六才」の文字が新たに彫られており、先代・小猫が父の眠る墓に納められたことをまざまざと感じさせられた。これから円熟した芸が見られるはずだっただけに、改めてその死が惜しまれる。戒名は「鶲妙院自響日朗信士」


by oku-taka | 2016-12-25 23:30 | 演芸人 | Comments(0)