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中条静夫(1926~1994)

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中条 静夫(ちゅうじょう しずお)

俳優
1926年(大正15年)~1994年(平成6年)


1926年(大正15年)、静岡県に生まれる。本名は中條 靜雄。小学生のとき、新聞記者であった父の都合で東京に転居。八王子商業高校を卒業後、神戸製鋼に入社しサラリーマン生活を送る。1948年(昭和23年)、新聞広告で見た大映の入社試験に応募し合格。第4期ニューフェースとして俳優デビューをしたものの、エキストラ同然の大部屋暮らしが長く続き、大映が倒産するまで通行人や脇役などの下積生活を送る。そんな最中の1965年(昭和40年)、大映テレビ室制作のテレビドラマ『東京警備指令 ザ・ガードマン』に小森隊員役でレギュラー出演。これがはまり役となり、一気に名優としての評価を得る。その後、1974年(昭和49年)のフジテレビ系ドラマ『6羽のかもめ』で演じたコミカルなテレビ局の制作局長が話題を呼び、1976年(昭和51年)のNHK連続テレビ小説『雲のじゅうたん』のヒロインの父・左衛門の頑固親父ぶりが人気を博すなど、お茶の間に広く知られる存在となった。その一方で、1971年(昭和46年)の大映倒産後、福田恆存の主宰する現代演劇協会・劇団欅に入団。1976年(昭和51年)、「劇団欅」と「劇団雲」が合併した「劇団昴」の旗揚げに参加し、新劇の舞台でも活躍した。1986年(昭和61年)、日本テレビ系『あぶない刑事』に出演。このドラマで演じた近藤卓造捜査課長役は、死後も存在感がリスペクトされるまでの当たり役となった。1994年(平成6年)10月5日午後11時59分、癌による肝不全のため死去。享年68。


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幅広い役柄をこなした名脇役・中条静夫。いぶし銀とも言える存在感ある演技は、時に主役を食ってしまうこともあった。それだけに、69歳での旅立ちは早すぎた感がある。そんな中条静夫の墓は東京都八王子市の本立寺にある。墓には「南無妙法蓮華経 中條家」とあり、右横に墓誌が建てられている。戒名は「信楽院端正日静居士」。


by oku-taka | 2016-12-04 18:47 | 俳優・女優 | Comments(0)